きょう、公立高校Aグループの入試を受験したみなさん、おつかれさまでした。
明日の面接試験で、全て終わりですね。あとは合格発表を待ち、入学式を待つだけです。
さて、塾で面接試験の練習をしていて、よく感じることがあります。
当たり前といえば、当たり前かもしれませんが、学力と面接の上手下手は無関係だということです。
勉強は比較的苦手でも面接の受け答えがすごく上手な子もいれば、勉強は比較的得意でも面接の受け答えが苦手な子もいます。
勉強が苦手で面接の受け答えが上手な子、「面接も採点してくれないかなあ・・・」 。
面接は口頭試問と違いますので、上手く話せたからといって、プラス20点なんていうことはありません。ですから、学科試験の点数の低さを面接試験の出来でカバーすることはできないと思っていてください。
けど、その逆はありえます。つまり、学科試験の点数は合格ラインを越えているのに面接時の態度や受け答えがひどすぎて不合格になるというケースです。
塾で面接の練習をしているのは万が一でもそうならないためです。
面接では相手に不快な思いをさせない態度と言葉でコミュニケーションできるかどうか、15歳としてフツーの会話ができるかどうか、そこを試験官は見ています。
「相手に不快な思いをさせない」ということが重要ですから必ずしも正直に答えれば良いというものでもありません。
実話ですが、僕の友人で模試の合格判定がA(合格可能性80%以上)の某大学の面接試験で、志望動機を聞かれれ、「この学校なら、受かると思って、受験しました」と答えたらしいです。
それを聞いた時、仲間内で大笑いしましたが、いくらなんでもその大学に失礼ですよね。ついでですが、その友人、落ちました、その大学に。
いわゆる滑り止めの学校を選ぶ場合、誰もが「この学校なら受かると思って」選びますよね。けど、それを正直に言っては、やはり相手を不快にさせます。「この子は正直な子だ、ぜひ、本校に来てほしい」という気持ちにはなりにくいと思います。
こういう話もあります。
友人二人が同じ大手銀行の就職試験を受けたとき、学校の成績は上位だった友人が落ちて、下位だったもう一人が受かりました。
二人の話を聞いてみると、経済関連の質問をされたとき、成績が上位だった友人は、何か答えないとダメだと思ったようで、不確かな知識で何やら答えたらしいのですが、受かったもう一人の友人は、「わかりません。社会人になって、一生懸命勉強したいと思います」と答えたらしいのです。
その質問だけで合否が決まったわけではないと思いますが、質問した側としては、不確かなことを言われるぐらいなら、「わかりません」と言われた方が不快度は少ないと思います。
また、以前、ある会社の男性と話をする機会があった当時うちの塾のスタッフだった女性が言っていました。「立派な社会人なのに、ちゃんとわたしの顔を見て話してくれないので、すごく不愉快でした」。
みなさんは、決してそんな印象を与えないようにしましょうね。
試験官の顔をきちんと見て、落ち着いて、ハキハキと元気よく答えてきてください。面接試験は知識や考えを問う試験ではありません。どうしても答えられないことは、ムリに背伸びする必要はありませんので、「すみません。わかりません。高校生活を通して、しっかり考えたいと思います」のようにフツーの受け答えをしてきてください。