おめでとうございます!

やりましたね。

10月2日付『中日新聞』によりますと、京都大特別教授の本庶佑さんとアメリカテキサス大のジェームズ・アリソンさんの二人がノーベル医学生理学賞を受賞することに決まりました。

本庶さん アリソンさん おめでとうございます!

授賞理由は「免疫の働きの低下を防ぐガン治療法の発見」で、治療の可能性を大きく広げたことが評価されました。

二人はいずれも、ガン細胞が人間の免疫の攻撃から逃れる仕組みを発見したのです。
その仕組みを抑える薬が、二人の研究成果をもとに開発され、これまで治らなかったガンが、免疫の力で治るようになったわけです。

アリソンさんは1995年、免疫の主役の一つで白血球の一種である、T細胞の活動を抑える「CTLA-4」というタンパク質が、T細胞の表面についていることを発見。

一方、本庶さんは1998年、別の「PD-1」というタンパク質がT細胞を止めることを発見しました。

二つはいわば免疫にブレーキをかけるスイッチです。
ガン細胞はこのスイッチを押してT細胞の攻撃を免れていました。

「スイッチを押せなくすれば、ブレーキがかからずT細胞はガン細胞を攻撃し続けるはず」と考えた本庶さんは、小野薬品工業などと協力し、PD-1のスイッチにふたをして押せなくしてしまう新薬オプジーボを開発。

2014年に世界に先駆けて日本で承認されました。
二人の研究を出発点にした薬は、世界の製薬会社がこぞって開発に力を入れ、ガン治療に幅広く使われ始めています。

本庶さんは京都大学で開かれた会見で「ガンが治った人に、あなたのおかげだと言われると何よりもうれしい。
さらに多くの人を救えるよう研究を続けたい」と喜びを語りました。

本庶先生の医学生理学賞受賞は、一昨年の大隅良典・東京工業大栄誉教授に続き日本人で5人目。日本出身のノーベル賞受賞者は、米英国籍者を含め27人となりました。